〒028-3101 岩手県花巻市石鳥谷好地12-132 電話0198-45-2226 合資会社 川村酒造店
蔵紹介
宮沢賢治のふるさと、岩手県花巻市にある酒蔵、川村酒造店。代表銘柄は地元向けが「南部関」県外向けが「酉与右衛門(よえもん)」。「酉」へんに「与」ひと文字で「よ」と読みます。
岩手県は名杜氏を輩出してきた南部杜氏の里で有名で、その酒は濃くて甘い酒が一般的な味わいとされてきた中で、川村酒造の酒は昔から濃厚で辛口、そして酸が高い味わいになっています。川村さん曰く「川村酒造の酒は酸っぱいと地元の人に言われています」とのこと。数値的には酸度1.8から2.1くらいは出ています。でも決して酸っぱいという印象はなく、芳醇で丸みを帯びた酸で米のうま味とのバランスのとれた味わいになっています。
使われているお米は自営田の美山錦をメインに吟ぎんが、備前雄町、花巻産亀の尾などです。メインの自営田美山錦の酒は芳醇でキレがよく感燗上がりする酒になっており、毎日の食事に合わせて味わえる酒になっています。吟ぎんがは米の特徴である長期熟成型の仕上がりになっており、新酒の生はフレッシュ感が楽しめ、長期熟成でとろっとした舌ざわりの濃厚な酒になっています。備前雄町は雄町特有の酸がよく出ていて雄町ストには人気の一本です。花巻亀の尾は地元のさっちビューティフルファーム高橋さんの栽培する亀の尾で、亀の尾の中では旨味の濃い米で、その特徴が酒によく表れています。高橋さんの栽培する亀の尾は香川の悦凱陣や愛知の長珍でも使われおり、その飲み比べがおすすめです。
川村酒造の酒は、適格に使用している酒米の特徴を出しており、酸味からくる印象で一見個性が強そうに見えますが、生でも火入れでも、お燗でみんなに楽しんでいただける酒になっています。
2024/10/06